Azure Local とは
Azure Local は、Azure Arcを基盤としつつ、自社のデータセンター(オンプレミス)やエッジ環境(現場)でも Azure のクラウド機能を使えるようにするサービスです。 つまり、Azure Local は「ソリューション群」や「仕組み」です。具体的な単一製品ではないため、最初はそのサービス内容が分かりにくく感じられるかもしれません。
ここでは Azure Local の概念をご理解いただくためにまず具体例を用いてその概要をご紹介します。
Azure Local 導入の具体例
例えば、このようなケースを考えてみましょう。
例:製造業の工場で IoT デバイスのデータを素早く処理して、クラウド通信の遅延を防ぎたい。
Azure Local を導入すると、Azure Kubernetes Service(AKS)などを利用して、IoT デバイスからのデータを工場内で即時に処理することができます。
※Azure Arc、 Kubernetes については後の文章で解説します。
導入によるメリットは以下の通りです。
- 低遅延 データを現場で直接処理するため、リアルタイム性が確保されます。
- 効率的な通信 重要なデータだけクラウドに送るので、通信コストが低くなります。
- 柔軟な管理 Azure Arc を使えば、クラウドとオンプレのリソースをまとめて管理することも可能です。
個別の Azure サービスを利用する場合の具体例
一方で、Azure Local を用いない場合はどうなるでしょうか。
個別の Azure サービスを利用する場合、AKS を Azure クラウドで運用し、IoT デバイスのデータをクラウドに送って処理する必要があります。 その結果、以下のデメリットが生じる可能性があります。
- 遅延が発生 工場からクラウドまでの通信が必要なため、リアルタイム処理が難しい場合があります。
- 通信量が多い すべてのデータをクラウドに送る必要があるため、ネットワーク負荷が増加し、通信コストも高くなる可能性が考えられます。
- 管理が複雑 工場内のデバイスとクラウドの連携を個別に設定する必要があるため、運用が煩雑になる場合があります。
以上の例からもわかるように、個別のサービスを直接利用する場合、リアルタイム性や通信コストなどの課題が生じる可能性があります。
Azure Local を活用することで、「クラウドの利便性」と「ローカル環境での柔軟性や規制対応」を両立させることができます。
Azure Local の構成要素
では Azure Local は具体的にどのようなサービスや機能から構成されているのでしょうか。
Azure Local は、Azure のクラウド機能をオンプレミスやエッジ環境で活用できるようにする「統合された仕組み」です。 単なるサービスの寄せ集めではなく、さまざまな目的やニーズに応じて構築されたエコシステムとして設計されています。
ここでは、Azure Local の主な構成要素についてご紹介します。
Azure Local の構成要素イメージ(参考:Microsoft)
基盤技術
Azure Local を支える基盤技術は次のとおりです。
- Azure Stack HCI OS: Azure Local の基盤となるオペレーティングシステムです。複数のサーバーを統合し、一体型の仮想化環境を構築します。 この OS を使うことで、オンプレミスでも Azure と同じ操作性を実現することができます。
- Hyper-V: Microsoft が提供する仮想化技術です。1 台のサーバー上で複数の仮想マシン(VM)を効率よく動かすことができ、必要に応じてリソースを拡張することも可能です。
- Storage Spaces Direct: 複数のサーバーにあるストレージを仮想的にまとめ、高速かつコスト効率の良いストレージ環境を構築します。 高可用性や柔軟なスケールアウトが可能で、ストレージ専用の機器が不要です。
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Azure Arc の役割
Azure Arc は、オンプレミスや他のクラウド環境を含めて、Azure の管理機能を広げるためのプラットフォームです。 このサービスを用いると、物理サーバー、仮想マシン(VM)、Kubernetes クラスターなどを Azure ポータルやツールで統一的に管理できるようになります。
Azure Local は、このAzure Arc の技術を「基盤」として利用しています。そのため以下でご紹介する「リソース管理」と「Azure サービスとの連携」が可能となります。
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リソース管理
Azure Arc を通じて、以下のリソースをローカル環境で活用することができます。
- Windows と Linux の仮想マシン Arc 対応サーバーとして、ローカルでの運用や管理が可能です。
- Azure Virtual Desktop(AVD) ローカル環境で仮想デスクトップを提供し、安全で効率的なリモート作業環境を構築することができます。
- Kubernetes アプリケーション Azure Kubernetes Service(AKS)を Arc 経由で利用し、コンテナ化されたアプリケーションをローカルで運用可能です。
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Azure サービスとの連携
Azure Arc を通じて、以下の Azure のクラウドサービスやツールをローカル環境で利用することができます。
- Azure ツールの利用 Azure Portal、ARM(Azure Resource Manager)、Bicep テンプレート、Azure CLI など、Azure 標準のツールを使ってリソースの構築や管理を行うことができます。
- Azure サービスの利用 Azure Site Recovery(災害復旧)、Azure Backup(バックアップ)、Azure Monitor(監視)、Azure Policy(ポリシー管理)などのクラウドサービスをローカル環境でも利用可能です。
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Azure Local の特徴
ここでは、Azure Local の特徴についてご紹介します。
クラウドの操作性をローカル環境で再現
Azure Local では、オンプレミスの物理サーバーをクラウドのように管理することができます。 Azure ポータルや API を活用して、以下の操作を行うことが可能です。
- デプロイ
- 設定変更
- 更新
- 監視
デプロイイメージ(参考:Microsoft)
容易なセットアップと柔軟なカスタマイズ
Azure Local は、以下のようにセットアップ手順が容易で、環境に応じた柔軟な構成が可能です。
- セットアップ手順 Azure Arc に対応したマシンを接続し、Azure ポータルでインスタンスを作成するだけで利用を開始することができます。
- カスタマイズ可能な構成 クラスタ構成やネットワーク、ストレージの設定を自社環境に合わせて自由に調整可能です。
- 効率化ツール Azure Resource Manager(ARM)テンプレートを活用することで、大規模展開や再利用可能な設定を実現することができます。
月次更新で常に最新状態を維持
Azure Local は、定期的なソフトウェア更新を簡単に適用できる次の仕組みを提供しています。
- 更新管理 Azure Update Manager を活用して、インフラ全体の更新を 1 つのパッケージとして一元的に管理することができます。
- 無停止更新 複数のサーバーが連携して動作する環境(マルチノード環境)では、更新が必要なサーバーの作業を他のサーバーに引き継いでから更新を行います。そのため、システムを止めることなく順番に更新を進め、常に最新の状態を保つことができます。
クラウドとローカルの一元管理
Azure Monitor を活用することで、Azure クラウドとローカル環境のリソースを以下のように統一的に管理することができます。
- モニタリング機能 CPU、メモリ、ストレージ利用状況をリアルタイムで監視可能です。
- 詳細分析 標準メトリクスやダッシュボードを使って、リソースの状態を可視化できます。
- 通知設定 異常や障害発生時にはアラートを送信する仕組みも備わっています。
仮想マシンとコンテナをサポート
Azure Local は、仮想マシン(VM)とコンテナを同じ物理インフラ上で一緒に動かせるため、次のような利点があります。
- 一元管理 仮想マシンとコンテナの両方を Azure ポータルや Azure CLI を使って統一的に管理可能です。
- 柔軟性 既存の仮想マシンを活用しながら、段階的にコンテナベースのアプリケーションに移行することができます。
- 効率性 物理リソースを最適化し、より多くのワークロードを効率的に処理可能です。
強化されたセキュリティ
Azure Local は、以下のようにセキュリティを最優先に設計されています。
- 安全な初期設定 データは自動的に暗号化され、システムの更新も自動で実施されます。
- Microsoft Defender for Cloud との連携 全体のセキュリティ状況を一元管理し、脅威の検出や設定ミスがあった場合には通知がされます。
- Trusted Launch(プレビュー) 仮想マシンを起動時から保護する機能で、ウイルスや悪意のあるソフトウェアの侵入を防ぐ最新の技術を採用しています(2025 年 1 月現在、プレビュー版での提供)。
Microsoft Defender for Cloud イメージ(参考:Microsoft)
追加機能
Azure Local では、さらに以下の新機能が提供される予定です。
- VMware からの移行(プレビュー) 老朽化した VMware 環境を Azure Local へスムーズに移行できる機能です(2025 年 1 月現在、プレビュー版での提供)。 ※VMware は、仮想化技術を提供する世界的なソフトウェア企業の仮想化製品群を指しています。
- 軽量ハードウェア対応 小規模拠点や予算制約のある環境でも Azure Local を利用可能にする機能が将来的に提供される予定です。
- 非接続環境での運用(プレビュー) クラウドへの接続が困難な環境でも Azure Local を利用可能にする機能です(2025 年 1 月現在、プレビュー版での提供)。
Azure Local と既存の Azure サービスとの違い
Azure には、Azure Arc や Azure Stack Hub・Edge、Azure Stack HCI といった、Azure のクラウドサービスやツールをローカル環境で利用できるためのソリューションが提供されています。
ここでは、そうしたサービスと Azure Local との違いについてご説明します。
Azure Arc
Azure Arcは、既存のインフラや他のクラウド環境に Azure の機能を拡張するためのサービスです。 たとえば、オンプレミスのサーバーや Kubernetes クラスターを Azure Portal から統一的に管理したい場合に利用されます。
一方、Azure Localは、Azure Arc の機能を基盤にしつつ、分散環境に新しいインフラを導入するための統合型サービスです。 ハードウェアの選定やセットアップが簡略化されており、導入後すぐに運用を開始できる点が特長です。
以下のように両者を使い分けるとよいでしょう。
- Azure Arc 既存のインフラを活用し、Azure の管理機能を適用したい場合に最適です。 例 現在使用中のオンプレミスサーバーを Azure のポータルや CLI で統一管理したい場合。
- Azure Local 分散拠点に新しいインフラを導入する必要がある場合に最適です。 例 拠点や工場に新しい物理サーバーや仮想環境を迅速に構築し、Azure のクラウド機能をローカルでも活用したい場合。
Azure Stack HCI
Azure Stack HCI は、オンプレミス環境で Azure の機能を一部利用できるインフラソリューションです。 複数のサーバーを統合し、効率的で柔軟なシステムを構築することができます。
現在、このサービスは Azure Stack HCI としてAzure Local の一部として統合されました。 ただし、提供される機能やサービスに変更はないため、既存ユーザーは特別な対応を行う必要はありません。これまで通り利用することが可能です。
Azure Local の料金体系
ここでは、Azure Local の料金体系についてご紹介します。
基本料金
Azure Local の料金は、以下のように設定されています。
従量課金制料金
Azure Local の基本料金は、物理コア単位で月額 ¥1,560/フィジカルコア です。 ただし、登録後の最初の 60 日間は無料試用期間が提供され、その間は料金が発生しません。無料期間終了後、月単位で課金が開始されます。
Azure Hybrid 特典を利用する場合
Windows Server Datacenter Edition を使用中で、Software Assurance が有効な場合、Azure Hybrid Benefit を適用することができます。
この特典を利用すると、Azure Local のホストサービス料金(¥1,560/フィジカルコア)および、後述の「Windows Server サブスクリプション料金」が免除されます。
Azure Hybrid 特典イメージ(参考:Microsoft)
※ 詳細は、こちらをご覧ください。
アドオン(オプションワークロード)
Azure Local では、必要に応じて以下の追加機能を利用することができます。
Azure Kubernetes Service (AKS)
Azure Arc を通じて提供される AKS 機能は、Azure Local バージョン 2402 以降(2025 年 1 月以降)で追加料金なしで利用可能です。
Windows Server サブスクリプション(ゲストライセンス)
Windows Server サブスクリプションは、Azure Local 環境で Windows Server を運用する際のゲストライセンスを提供するサービスです。
- 料金: 月額¥3,663.2 円/フィジカルコアで Windows Server ゲストライセンスを利用可能です。
- Azure Hybrid Benefit を適用すると、この料金も¥0になります。
※ 本記事に記載されている情報は、2025 年 1 月時点の情報です。変動する可能性があるため、最新の情報については、公式ページで確認してください。
Azure Local の導入手順
ここでは、Azure Local の導入手順を紹介していきます。導入手順のステップは以下となります。
- ステップ 1: 対象ハードウェアの準備
- ステップ 2: Azure Stack HCI で使用する OS のセットアップ
- ステップ 3: Azure ポータルとの接続
※ 前提条件として Azure local 用に Active Directory 環境を準備しておくことが必要です。
ステップ 1: 対象ハードウェアの準備
まず、Azure Local を動作させるためのハードウェアを用意します。このハードウェアは、Azure Local カタログで示されている要件を満たしている必要があります。
既存のハードウェアを使用する場合も、スペックが対応要件を満たしているか確認が必要です。
- Azure ポータル上側の検索バーで"azure local"と入力し「Azure Local」をクリックします。
Azure Local 選択画面 - 「1. ハードウェアの注文」→「カタログを調べる」をクリックします。
カタログを調べる画面 - 「Azure Local catalog」をクリックします。
Azure Local catalog 画面 - カタログから導入するハードウェアを検索ください。
ハードウェア選択画面
ステップ 2: Azure Stack HCI で使用する OS のセットアップ
Azure Local の基盤となる Azure Stack HCI OS を、準備したハードウェアにインストールします。
- 「2. マシンの準備」→「ソフトウェアのダウンロード」をクリックします。
ソフトウェアのダウンロード選択画面 - 「Azure Local ソフトウェアをダウンロードする」画面で適切な設定をします。 「ソフトウェアのダウンロード」をクリックします。
ソフトウェアのダウンロード画面 - ダウンロードした iso ファイルを対象の機器にマウント、起動させインストーラ画面に沿ってインストールします。 ※本ソフトウェアは OS イメージとなっています。ハードウェアにすでに別の OS がインストールされている場合は上書きされ、データが削除されてしまうので注意してください。
iso ファイル画面
ステップ 3: Azure ポータルとの接続
Azure Arc を利用して、ローカル環境を Azure ポータルに接続します。この接続を行うことで、Azure ポータルからローカル環境を一元的に管理できるようになります。
- 「Azure Local をデプロイする」→「インスタンスの作成」をクリックします。
インスタンスの作成画面 - 作成ウィザードに沿ってデプロイを実施します。
作成ウィザード画面
Azure Local 導入時のポイント・注意点
Azure Local を導入する際には、効果的な運用を実現するためにいくつかのポイントと注意点を理解しておく必要があります。ここでは、導入時に考慮すべき主な項目をご紹介します。
ハードウェアの選定
Azure Local は、検証済みのハードウェアで動作することを前提としています。導入前に Azure Local カタログに記載されている仕様を確認し、条件を満たすハードウェアを選定する必要があります。
既存のハードウェアを利用する場合でも、カタログ要件を満たさない場合は動作が保証されません。
接続形態の選択
Azure Local は、クラウド接続運用と非接続運用の両方に対応しています。
クラウド接続運用であれば、Azure のサービス(Azure Arc、Azure Monitor など)との連携がスムーズに行えますが、非接続運用だと特別なライセンスや設定が必要になる場合があります。
ビジネスの要件に沿った、適切な接続形態を選択することが大切です。
管理ツールの利用
Azure Local は Azure Portal、Azure CLI、PowerShell などのツールを活用して一元的に管理することができます。オンプレミスとクラウドの運用を統一するために、既存の管理ツールとの統合を計画することが重要です。
管理者が Azure ツールに精通しているか確認し、必要に応じて研修を実施する必要があります。ローカルとクラウド環境のポリシー設定が一致しているかを確認し、セキュリティリスクを防ぐことも大切です。
ストレージ要件の確認
Azure Local は、Storage Spaces Direct を利用してスケールアウトストレージを構築します。
必要な容量や冗長性を事前に計画することが重要なので、不足が予想される場合は拡張性を持つ設計を検討しましょう。
Azure Local のユースケース
Azure Local は、オンプレミスやエッジ環境で Azure の機能を活用できるサービスです。ここでは、Azure Local を導入した活用事例をご紹介します。
工場でのリアルタイム生産ライン監視と最適化
インフラ管理を行う製造業の企業が、生産ラインの効率化を目指す際、以下の課題が生じることがあります。
【課題】
- 生産ラインの異常が発生しても検知が遅れるため、修理に時間がかかる。
- IoT デバイスからのデータ量が膨大で、クラウド処理の遅延が発生。
- 生産効率をリアルタイムで把握できない。
- 多種多様なエッジデバイスや、OPC UA などの産業用プロトコルへの対応が難しい。
これらの課題を解決するために、Azure Local と Azure IoT Operations を組み合わせて導入します。 • Azure Local は、工場内に Azure のクラウド環境(具体的には Azure Kubernetes Service (AKS))を構築し、IoT デバイスからのデータを低遅延で処理します。これにより、クラウド処理の遅延を回避し、リアルタイムでの異常検知が可能となります。 • Azure IoT Operations は、工場の現場(エッジ)にあるデバイスやセンサーからデータを収集し、Azure クラウドと連携させるサービスです。
このサービスがデータの収集・分析・活用を担い、異常検知や生産効率の把握、エッジデバイスの管理を効率化します。 これらの組み合わせにより、リアルタイムで異常を検知し、迅速な対応や、生産ラインの最適化が実現します。
また、Azure IoT Operations は Azure Arc 対応 Kubernetes 上で稼働するため、エッジデバイスの管理や産業用プロトコルを用いたデータ収集も容易になります。 Azure Local と Azure IoT Operations を組み合わせることにより、以下のような効果が期待できます。
【期待できる効果】
- 異常検知の迅速化:リアルタイムで異常を検知し、修理時間を 30%短縮。
- 通信コストの削減:ローカルでデータを処理し、クラウド通信量を 50%削減。
- 生産効率の向上:稼働率を 20%向上し、生産ライン全体の効率を改善。
- エッジデバイス管理の効率化: Azure IoT Operations を使用して、エッジデバイスを Azure Portal から一元管理。
- 産業用データ活用の促進: Azure IoT Operations を使用して、OPC UA サーバーからデータを収集し、クラウドサービスと連携。
Azure IoT Operations は、以下の記事で紹介していますのでぜひ参考にしてみてください。
Azure IoT Operations とは?エッジとクラウドを統合する IoT 管理基盤を解説
小売店舗での需要予測と在庫管理の最適化
複数店舗を運営する小売企業が、在庫管理と需要予測を改善する際、以下の課題を抱えることがあります。
【課題】
- 在庫データが分散しており、店舗間での共有が難しい。
- 需要予測が不正確で、過剰在庫や欠品が頻発。
- リアルタイムでの売上データ分析ができない。
Azure Local を導入し、店舗の売上データを Azure Stack HCI 上で処理し、Azure Synapse Analytics に連携。店舗間でのデータ共有と需要予測をローカルで実現します。
【期待できる効果】
- 需要予測精度の向上:過剰在庫を 20%削減し、欠品率を 15%低減。
- データ統合の効率化:複数店舗のデータを自動収集し、分析時間を 50%短縮。
- 運用コストの削減:データ処理プロセスを最適化し、通信コストを 25%削減。
オンプレミスでのセキュアな仮想デスクトップ環境の実現
企業が機密データをオンプレミスで管理しつつ、従業員にセキュアなリモートアクセス環境を提供する場合、以下のような課題を抱えることがあります。
【課題】
- 機密データをクラウド上に保存することに、セキュリティ上の懸念やコンプライアンス上の制約がある。
- 従来のオンプレミス VDI ソリューションでは、運用管理が煩雑で、拡張性にも課題がある。
- ユーザーの場所によっては、仮想デスクトップへのアクセス速度が遅く、生産性が低下する。
- セキュリティと利便性を両立した、リモートアクセス環境の構築が難しい。
Azure Local を活用し、Azure Virtual Desktop on Azure Local を導入することで、これらの課題を解決できます。 オンプレミス環境に仮想デスクトップのセッションホストを配置することで、機密データを自社管理下に置きながら、従業員にはセキュアで高性能なリモートアクセス環境を提供できます。
Azure Virtual Desktop on Azure Local は、以下のようなメリットを提供します。
- データローカリティの確保: 機密データをオンプレミスに保存し、データ主権に関する規制要件に対応。
- 低遅延アクセス: ユーザーと物理的に近い場所に仮想デスクトップを配置することで、パフォーマンスを向上。
- 管理の簡素化: Azure Portal を通じて、仮想デスクトップ環境を一元管理。
- Windows 10/11 マルチセッションの利用: 複数のユーザーが同時に1つの仮想マシンにアクセスできるため、コスト削減とリソースの有効活用を実現。
【期待できる効果】 - セキュリティの向上: データのオンプレミス管理により、セキュリティリスクとコンプライアンス違反のリスクを低減。
- ユーザーエクスペリエンスの向上: ユーザーの場所を問わず、快適なリモートアクセス環境を提供し、生産性を向上。
- 運用管理の効率化: Azure Portal による一元管理で、運用管理の負荷を軽減。
- コスト最適化: Windows 10/11 マルチセッションの活用により、ライセンス費用とインフラコストを削減。
インフラ管理企業による設備予知保全の実現
インフラ管理を行う企業が、設備の維持管理を効率化する際、以下の課題を抱えているとします。
【課題】
- 設備の異常検知が遅れ、故障時の修理コストが高額になる。
- メンテナンスのタイミングが計画的に決められず、運用効率が悪化。
- 設備の状態をリアルタイムで把握できない。
Azure Local を活用し、設備の状態データをローカルで収集・処理。予知保全の仕組みを構築することで、稼働率向上を実現します。
【期待できる効果】
- 故障リスクの低減:異常パターンを事前に検知し、対応を迅速化。
- メンテナンス効率の向上:予測分析に基づく計画的な保守で運用コストを 15%削減。
- 稼働率の向上:稼働停止時間を 25%削減し、運用効率を改善。
まとめ
本記事では、Azure Local の概要、構成要素、特徴、ユースケース、料金体系について詳しく解説しました。
Azure Local は、Azure のクラウド機能をオンプレミスやエッジ環境に拡張する総合的な仕組みです。低遅延や高セキュリティ、データ主権の確保といったローカル運用の利点を活かしながら、クラウドの柔軟性やスケーラビリティを享受できる点が特徴です。
ぜひ Azure Local を導入して、自社のシステム運用を次のレベルへ引き上げてください。
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本記事が皆様のお役に立てたら幸いです。




