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Microsoft Azureコラム

2026/02/22

Writer: 手戸 蒼唯(てど あおい)

Azure AIプラットフォーム選定ガイド:目的別サービスマップと活用シナリオを解説

AI技術の進化は、今やビジネスのあらゆる場面で変革を迫っています。Microsoft Azureは、このAI革命を強力に推進するクラウドプラットフォームとして、簡単なAPI連携で使えるAI機能から、独自の機械学習モデル開発、さらには自律的にタスクをこなす「AIエージェント」の構築まで、あらゆるニーズに応える多種多様なサービスを提供しています。


本記事では、「なぜ今AzureでAIなのか?」という問いに答えるべく、AzureのAIプラットフォームが持つ4つの強み(統合ハブ、最先端モデルへのアクセス、システム連携、セキュリティ)を解説します。さらに、ビジネスの「目的」に応じて最適なサービスを選べるよう、多種多様なAzure AI関連サービスを分類した「サービスマップ」と、具体的な「活用シナリオ」をご紹介します。

なぜ今AzureでAIなのか?MicrosoftのAI戦略とプラットフォームの強み

数あるクラウドプラットフォームの中で、なぜAzureがAI導入の選択肢として多くの企業に選ばれているのでしょうか。その背景には、Microsoftの掲げる「すべての業務にAIを組み込む」という明確な戦略と、それを支える実装・運用に最適化されたAI基盤の存在があります。


MicrosoftのAzure OpenAI Serviceは、Fortune 500企業の65%以上に導入されており、業界や国境を超えてAzure AIによるイノベーションが加速しています。さらに、2024年のGartner® Magic Quadrant™ for Cloud AI Developer Servicesにおいては、5年連続でリーダーに選出されました。


この評価は、Azure AIが提供する高度なAIモデル群、充実した開発支援体制、そして責任あるAIの実現に向けた取り組みが総合的に認められた結果といえるでしょう。

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2024 Gartner(参考:Microsoft)


こうした広範な導入を支えるのが、Azureが提供する強力なAIプラットフォームです。


AzureでAIを使う4つの強み

AzureがAI開発のプラットフォームとして優れている理由は、以下の4つが挙げられます。


1. 統合された開発ハブ

Azureは、AIモデルの選択から開発、デプロイ、運用までを一元管理できる「Azure AI Foundry」(旧Azure AI Studio)を提供しています。

PoC開発、プロンプト設計、RAG構築、モデル評価、継続的改善まで、生成AI活用に必要な機能が統合されており、「検証から本番運用まで」を一貫して支援します。


主な特徴:

  • モデルカタログ:OpenAI、Meta、Hugging Face などの1万1000種以上のモデルに対応
  • 各種Azure AI サービスに接続:Azure AI Foundry ポータルを介してAzureのAIサービスを利用可能
  • プロンプトフロー:GUIベースでプロンプト構造を設計・テスト・共有可能
  • RAG支援機能:Azure AI Searchとの連携により、社内文書を活用した高精度な質問応答を実現
  • AIエージェント構築:タスク指向の複数エージェントを連携させて自律処理を実現
  • 出力品質の評価・セーフティ機能:回答の有用性や安全性を検証・改善


Azure AI Foundryは、他のAzureサービスと柔軟に連携でき、組織全体でAIを利活用するための基盤として最適な環境を提供します。


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Azure AI Foundryの利用画面


2. 最先端モデルへのセキュアなアクセス

Azure OpenAI Serviceを通じて、GPTシリーズやoシリーズといったOpenAI社の最先端AIモデルを、Azureのセキュリティ、コンプライアンス、プライバシー保護のもとで利用できます。最新のAIモデルを安全に活用できる点は大きな利点であり、このAzure OpenAI Serviceも上述したAzure AI Foundryでの利用が可能です。


【関連記事】

Azure OpenAI Serviceとは?主な特徴や使い方、ChatGPTとの違いについて解説


3. エンタープライズ級のセキュリティと信頼性

Azureは、AI開発において「責任あるAI」の原則を重視し、公平性、信頼性、安全性、プライバシー保護を設計段階から組み込んでいます。


Azure AI Content SafetyによるPrompt Shields機能や、バイアス検知、有害コンテンツフィルタリングなど、AIの悪用を防ぐ包括的な安全機能を提供しています。

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責任あるAI (参考:Microsoft)


また、業界最高水準のセキュリティとコンプライアンス体制(SOC、ISO、GDPR、HIPAAなど)により、企業が安心してAIを活用できる環境を提供します。


4. 豊富な導入実績と柔軟なシステム連携

Azureは世界中の多くの企業で導入されており、その信頼性と安定性は高く評価されています。また、クラウドだけでなく、オンプレミス(自社内のサーバー環境)のデータとも連携しやすいハイブリッドクラウド構成に対応しており、既存のIT資産を活かしながらAI活用を進めることが可能です。


【目的別】Azureで利用できるAI機能の紹介

Azureでは、企業やプロジェクトのニーズに応じた多様なAI機能やサービスが提供されています。本セクションでは、「業務上の目的」や「導入目的」に応じて、活用可能な代表的なサービス群を分類し、それぞれの概要をご紹介します。これにより、自社の課題やプロジェクト要件に最適なサービスを効率的に選定いただけます。


1. 最先端の生成AIモデルの活用

Azureでは、Azure AI Foundryを通じて、業界トップクラスの生成AIモデルを一元的に利用できる「モデルカタログ」を提供しています。
このカタログには、Azure OpenAI Serviceで利用可能なGPTシリーズに加え、MetaのLlamaシリーズやHugging Faceのオープンソースモデルなど、11,000以上の多様なモデルが含まれています。


このモデルカタログを活用することで、以下のようなメリットがあります。

  • ニーズに応じたモデル選択:精度重視/処理速度重視/オープンソース重視など、プロジェクト要件に最適なモデルを選べる
  • セキュリティとガバナンス:MicrosoftのAI基盤上で、安全なアクセス制御・責任あるAI運用を実現
  • 一貫した利用体験:GUIでもコードでも、モデルのテスト・デプロイ・評価をスムーズに実行可能
  • RAGやエージェントとの連携:カタログから選んだモデルをそのままRAG構築やAIエージェントに組み込むことができ、複雑な業務への展開も容易


2. 業務課題に応じたAIサービスを手軽に導入

Azureでは、画像分析・音声認識・自然言語処理・検索最適化など、用途に特化したAIサービスをAPI経由で利用できます。専門知識がなくても、これらの機能を既存システムに柔軟に組み込むことができ、業務効率化や自動化を迅速に実現できます。


たとえば以下のようなサービスが提供されています。

分類

サービス名

主な機能

視覚

Azure AI Vision

画像のタグ付け、説明文生成、OCR、顔検出など


Azure AI Custom Vision

独自のデータで特定の物体を認識するカスタム画像認識モデルを構築


Azure AI Video Indexer

動画から音声の文字起こし、顔認識、シーン検出などを自動抽出

音声・言語

Azure AI Speech

音声認識(Speech-to-Text)、音声合成(Text-to-Speech)、リアルタイム翻訳


Azure AI Language

文章の感情分析、キーフレーズ抽出、固有表現抽出、要約


Azure AI 翻訳

100以上の言語に対応した高精度なテキスト機械翻訳


Azure AI Immersive Reader

テキストの読み上げや単語分割など、読解を支援するUIを提供

ドキュメント

Azure AI Document Intelligence

請求書・契約書・身分証などの定型/非定型フォームから情報をキーと値のペアで自動抽出

検索

Azure AI Search

キーワード検索に加えて、意味の近さで検索するベクトル検索やセマンティック検索を実装

意思決定

Azure AI Personalizer

ユーザーの行動に基づき、一人ひとりに最適なコンテンツ(商品や記事など)を提示


Azure AI Anomaly Detector

時系列データ(売上、アクセス数など)から「いつもと違う動き」を自動で検知

安全性

Azure AI Content Safety

テキストや画像に含まれる暴力的・差別的・性的なコンテンツをリアルタイムで検出し、フィルタリング


3. AI開発とデータ分析を支える統合プラットフォーム

特定業務に特化したAIモデル(例:不正検知、需要予測など)を構築・運用するには、モデル開発だけでなく、それを支えるデータの収集・加工・分析基盤が不可欠です。
この領域では、Azure Machine LearningやMicrosoft Fabricを活用することで、AI開発とデータ活用の両面を効率的に支援できます。


Azure Machine Learning:AIモデル開発と運用の中核

Azure Machine Learningは、データ準備からモデルのトレーニング、デプロイ、継続的な改善までを一元管理できる統合型MLOpsプラットフォームです。
ノーコードから高度なPythonベースの開発まで幅広く対応し、再学習やバージョン管理、パフォーマンス監視などの本番環境向け機能も充実しています。


Microsoft Fabric:AI開発を支える統合データ基盤

Microsoft Fabricは、データの取り込み・変換・分析・機械学習連携までを一貫して行えるクラウド型の統合データ基盤です。
データエンジニアとデータサイエンティストが同一環境で連携できる設計となっており、データ準備から分析、AIパイプライン構築までを高速化します。


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Microsoft Fabricとは?Microsoft Fabricの概要や特徴、ユースケースなどをくわしく解説


4. チャットボットから業務自動化エージェントまで:対話型AIの導入と展開

カスタマーサポートや社内ヘルプデスクの効率化、あるいは業務自動化を目的に、人間と自然に対話できるAIインターフェースや、タスクを自律的に実行するAIエージェントを構築したい場合に活用するサービス群です。ニーズに応じて、ローコードで構築可能なチャットボットから、複雑な業務プロセスを横断的に処理するAIエージェントまで、段階的に導入できます。


Microsoft Copilot Studio:ローコードで構築する対話型AIボット

Copilot Studioは、従来のルールベース型チャットボットとは異なり、生成AIによる文脈理解を活用して、より自然で柔軟な対話を実現します。
非エンジニアでも扱える直感的なUIと、豊富なチャネル連携により、社内外の問い合わせ対応を高度に自動化できます。


主な機能:

  • マルチチャネル対応:Teams、Slack、LINE、Webなど主要プラットフォームに展開可能
  • Copilot Tuning:企業独自のデータをもとに対話の精度を向上(2025年5月新機能)
  • マルチエージェント・オーケストレーション:複数のボットが協調してタスクを処理
  • 豊富なモデル連携:Azure OpenAI ServiceやFoundry内の11,000以上のモデルを活用
  • ローコード開発:ノーコードUIで高機能なチャットボットを迅速に構築


Azure AI Agent Service:自律型AIエージェントの構築基盤

より高度な業務支援を求める企業向けに、Azure AI Agent Service(Azure AI Foundry内)は、人間の指示を解釈し、複数の情報源やシステムを活用してタスクを完了させる「自律型AIエージェント」の構築を支援します。


主な機能:

  • Deep Research:外部情報の自動検索と要約を実行する高度な調査エージェント
  • マルチエージェント連携:各エージェントが役割分担し、複雑なタスクを協調処理
  • MCP対応(Model Context Protocol):外部システムとの連携を容易にし、拡張性を確保
  • システム連携:1,400以上のLogic AppsコネクタやSharePoint、Microsoft Fabricなどと接続可能
  • 本番運用対応:エンタープライズレベルのセキュリティ・ガバナンス機能を内蔵


▶ 詳しくはこちら:Azure AI Agent Serviceとは?AIエージェント開発を加速するクラウドサービスを解説


Copilot StudioとAgent Serviceは連携も可能であり、「ユーザー対応を担うチャットボット」と「裏側で実処理を担当するAIエージェント」に役割分担させることで、よりスムーズで高機能な対話型システムを実現できます。


【シナリオ別】Azure AI活用事例5選

これまで紹介してきた各種サービスが、実際の業務課題に対してどのように活用されているのか。ここでは、代表的な5つのシナリオを取り上げ、Azure AIがどのようにソリューションを構成し、業務改善に貢献しているかを具体的にご紹介します。


シナリオ1:RAGを用いた社内ナレッジ検索システム

課題背景

多くの企業では、社内規定・マニュアル・業務資料が部門ごとに分散して管理されており、必要な情報にたどり着くまでに時間がかかるケースが一般的です。従来のキーワードベースの検索システムでは、文脈の理解ができず、検索精度に限界があるため、関連情報を見逃したり、無関係な文書が大量に表示されたりといった課題が発生します。


ソリューション構成

  • Azure AI Search :社内ドキュメントをベクトル形式でインデックス化。セマンティック検索により文脈的な関連性に基づく情報検索が可能に
  • Agentic Retrieval :複雑な質問にも高精度で対応する検索体験を提供
  • Azure OpenAI Service :自然言語での質問に対し、検索結果を参照した上で文脈に即した回答を生成
  • Azure AI Foundry :この一連の処理フロー(RAG構成)を統合開発・運用し、継続的に最適化


期待される効果

  • 情報検索時間の大幅短縮
  • 問い合わせの自己解決率の向上
  • 専門知識の組織全体へのスムーズな共有


特に、新入社員の早期戦力化や、専門部門への問い合わせ負荷の軽減といった、人材育成・業務効率両面への貢献が期待されます。


シナリオ2:製造業における外観検査の自動化と品質管理の高度化

課題背景

製造現場において、製品の外観検査は品質保証の中核を担う重要工程です。しかし、人的検査には限界があり、以下のような課題が指摘されています。

  • 検査員のスキル差や体調による判定のばらつき
  • 長時間作業による集中力の低下
  • 24時間体制での人材確保の難しさ

こうした課題に対し、AIを活用した検査の自動化と標準化が注目されています。


ソリューション構成

  • Azure AI Custom Vision :良品・不良品の画像を学習させた独自の検知モデルを構築
  • Azure Machine Learning :モデル精度の継続的な監視・再学習を自動化し、運用中の品質劣化を防止
  • Azure IoT Hub :工場内カメラからのリアルタイム画像データをクラウドに送信
  • Azure IoT Edge :エッジ側で即時判定を行い、ネットワーク遅延の影響を最小化


期待される効果

  • 検査精度の向上とばらつきの解消(標準化)
  • 人件費の削減と人材不足への対応
  • 24時間稼働による生産効率の最大化
  • 蓄積された検査データを活用した製造プロセスの継続的改善


特に、熟練検査員の暗黙知をAIに学習させて標準化することで、組織全体の品質管理レベルを底上げできます。


シナリオ3:コールセンターにおける顧客対応品質の向上とクレーム予兆の早期発見

課題背景

コールセンターでは日々大量の通話が発生しており、全通話を人手でリアルタイムにモニタリング・分析することは現実的ではありません。そのため、以下のような課題が顕在化しています。

  • 顧客の不満やクレームの兆候を見逃す
  • オペレーターの応対品質が個人依存になりがち
  • 応対内容の可視化・定量評価が難しい

こうした課題に対して、通話内容の自動分析と要約によるナレッジ化・改善支援が求められています。


ソリューション構成

  • Azure AI Speech :通話音声をリアルタイムで高精度にテキスト化
  • Azure AI Language :顧客の感情傾向やキーフレーズを抽出し、問題の兆候を定量化
  • Azure OpenAI Service :長時間の通話内容を要約し、重要度・緊急度ごとに自動分類
  • Power BIやDataverse:必要に応じて連携し、ダッシュボードで可視化・レポーティングも実現


期待される効果

  • 応対品質の客観的な評価と、研修効果の測定
  • クレームの予兆を早期に検出し、迅速に対応
  • 顧客満足度の向上と、継続的な業務改善へのフィードバック
  • 通話パターンの傾向分析を通じた、よくある問い合わせや問題の根本原因の可視化


結果として、応対の標準化とエクスペリエンスの向上が図れ、コンタクトセンター全体の業務効率と品質が底上げされます。


シナリオ4:ECサイトにおける個別最適化による顧客体験と売上の向上


課題背景

ECサイトでは、すべてのユーザーに同一のコンテンツや商品を提示する方式では、個々の関心や購買意欲に対応しきれず、ユーザー体験の低下や離脱率の増加につながります。
特に商品数の多いサイトでは、目的の商品にたどり着くまでの操作負荷が高まり、売上機会の損失も発生しやすくなります。


ソリューション構成
  • Azure AI Personalizer :ユーザーの閲覧履歴・購買履歴・リアルタイムの行動をもとに、個々に最適化されたコンテンツを即時表示
  • セッション単位での反応データを継続的に学習し、パーソナライズ精度を自動で向上
  • トップページの商品推薦、カテゴリ別の並び順、キャンペーン表示内容などを個人ごとに動的に最適化


期待される効果

  • ユーザーエンゲージメントの向上(滞在時間・閲覧数の増加)
  • コンバージョン率の改善(商品購入や問い合わせへの誘導効率向上)
  • 顧客生涯価値(LTV)の最大化
  • パーソナライズされた販売促進により、効果的なマーケティング施策の実現


Personalizerは従来のルールベースではなく、機械学習により自動で学習・改善を繰り返すため、手動でのチューニング負荷も大幅に削減できます。


シナリオ5:複雑な業務プロセスの自動化と業務継続性の向上

課題背景

従来の業務自動化ツール(RPAなど)では、単一システム内の定型作業は自動化できても、以下のような複雑で柔軟な判断を伴う業務プロセスには限界がありました。

  • 複数システムをまたぐ情報連携が必要
  • 状況に応じて動作や出力を切り替える判断ロジックが求められる
  • グローバル対応や24時間運用を人手で担うには限界がある

こうした背景から、自律性と連携性を兼ね備えたAIエージェントによる業務自動化が注目されています。


ソリューション構成

  • Azure AI Foundry Agent Service: 判断・実行を自律的に行うAIエージェントを構築
  • Model Context Protocol(MCP) :外部の業務システムやアプリケーションとの連携を簡素化
  • マルチエージェント・オーケストレーション :複数の専門エージェントが連携して、業務フロー全体を分担・協調処理


期待される効果

  • 複雑業務の24時間無人処理による対応スピードの大幅向上
  • 人的ミス(ヒューマンエラー)の削減と処理品質の安定化
  • 人材の創造的・高付加価値業務へのシフト
  • 結果として、組織全体の生産性と業務継続性(BCP)の向上に貢献


特に、IT部門や業務改革部門による“次世代の自動化基盤”として導入が進んでおり、従来のRPAとの補完的活用も可能です。


Azure AI活用の始め方:料金体系とコスト最適化のヒント

AzureのAIサービスを導入したいと思っても、「費用対効果は見合うのか」「まず何から始めるべきか」といった懸念を持つ企業担当者は少なくありません。
ここでは、安心してPoC(概念実証)やスモールスタートを進めるための基本的なポイントを整理します。


料金体系の基本:従量課金と無料利用枠

AzureのAIサービスは、多くが従量課金制で提供されており、利用した分だけ料金が発生する仕組みです。これにより、初期投資を抑えつつ小規模から導入・検証を始めることが可能です。

さらに、主要なAIサービスには無料利用枠が用意されており、以下のような環境でコストをかけずに機能評価ができます。

  • 例:Azure AI Search
     Freeプランで、最大50MBのストレージと3つのインデックスが無料(2025年7月確認時点)


このような無料枠を活用することで、プロトタイプ開発やPoC段階での費用リスクを最小化できます。


コストを最適化する3つのポイント

本番導入後も、費用を抑えながら継続的にAzure AIを活用していくには、以下のコスト最適化策を押さえておくことが重要です。


Azure Cost Management and Billingの活用

利用状況をリアルタイムで可視化し、部門別・プロジェクト別のコストを明確化。予算設定やアラート通知機能により、突発的なコスト増を未然に防止できます。


適切なSKU・モデルの選択

AIサービスには複数の性能グレード(SKU)やモデルが存在します。過剰なスペックの選択を避け、要件に適した構成を選ぶことがコスト最適化の基本です。


CSP(Cloud Solution Provider)契約の活用

Azureリセラー経由で契約することで、請求・支援の一本化、予算管理・技術支援の柔軟な対応が可能になります。

また、利用量に応じた柔軟な価格交渉や支払いスケジュールの調整など、エンタープライズ向けの運用体制にも適しています。マイクロソフト社に認定されたCSPディストリビューターである東京エレクトロンデバイスにお気軽にご相談ください


Azure AIの導入は、小さく始めて段階的に拡張しやすいため、これらの施策を組み合わせることで、無理のないコスト設計と高い投資対効果の両立が実現できます。


まとめ

本記事では、AzureのAIサービスを「目的別」に整理し、具体的な活用シナリオとあわせて紹介しました。Azureは、API連携による手軽な導入から、AIモデル開発や自律型エージェントの構築まで、企業のニーズに応じた柔軟な活用が可能な統合AIプラットフォームを提供しています。

AIの活用は、もはや一部の先進企業に限られた取り組みではありません。まずは無料枠などを活用し、自社の業務課題に合うサービスから試してみることが、変革への第一歩となります。

Azureを活用して、ビジネスの新たな可能性を切り拓いていきましょう。

東京エレクトロンデバイスは企業のAI活用・導入を支援しています。お気軽にご相談ください


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