東京エレクトロンデバイス株式会社

Microsoft Azureコラム

2025/12/24

Writer: 手戸 蒼唯(てど あおい)

Azure IoT Hub とは?セキュアな IoT プラットフォームの特長・導入メリットを解説

近年、製造業やエネルギー、医療など、さまざまな分野で IoT(モノのインターネット)の活用が進んでいます。Microsoft Azure が提供する「Azure IoT Hub」は、IoT デバイスとクラウド間の安全で効率的な双方向通信を実現するプラットフォームです。

Azure IoT Hub を利用することで、デバイスとクラウド間でデータを送受信し、リアルタイムな制御や管理が可能になります。さらに、セキュリティやスケーラビリティを確保しながら、多数のデバイスを効率的に管理することもできます。


本記事では、Azure IoT Hub の仕組みやメリット、主要な機能、ユースケース、料金体系に加え、図を用いた導入手順までわかりやすく解説します。

東京エレクトロンデバイスは Azure 活用の相談窓口を行っています。 企業のご担当者様は、お気軽にご相談ください。

Azure IoT Hub とは

近年、IoT(モノのインターネット)は、製造業、エネルギー、医療、スマートホームなど、さまざまな分野で活用され、私たちの生活やビジネスに大きな変革をもたらしています。 こうした IoT システムを効率的に運用するには、数百万台のデバイスとクラウドを安全かつスムーズに連携させる仕組みが欠かせません。


Azure IoT Hub は、Azure が提供する IoT デバイスとクラウドを繋ぐ双方向通信プラットフォームです。 このサービスを使うことによって、デバイスとクラウドの間でデータを送受信し、リアルタイムな制御や管理をすることができるようになります。セキュリティやスケーラビリティ、運用の柔軟性などの実現も可能です。

Azure IoT Hub 概要イメージ(参考:Microsoft


Azure IoT Hub の基礎知識

Azure IoT Hub は IoT を実現するためのサービスですが、そもそも IoT とは何でしょうか。ここではまず Azure IoT Hub の基礎知識についてご紹介します。


IoT(モノのインターネット)とは

IoT(Internet of Things)は、インターネットに接続された物理デバイスや機器がデータを送受信し、相互に連携する仕組みを指します。

具体例として、スマート家電(冷蔵庫やエアコン)、産業機械の遠隔監視、車両の追跡システムなどがあげられます。


Azure で IoT を実現するメリット

IoT に関しては様々なサービスが提供されていますが、特に Azure の IoT サービスを利用することで以下のメリットがあります。


スケーラビリティ

Azure はクラウドベースのサービスのため、デバイスの数が少数から数百万台に拡大しても対応可能です。必要なリソースを簡単にスケールアップまたはダウンすることができます。


エンドツーエンドのセキュリティ

Azure はデバイスからクラウドまでの通信を暗号化し、セキュリティ基準を満たした安全なデータ処理を実現します。また、デバイスごとの認証やアクセス制御(Azure Role-Based Access Control)も可能です。


データ分析と統合

Azure の IoT サービスは、他の Azure サービスと簡単に統合することができます。そのため、機能を強化したり、IoT データをリアルタイムで分析したり、予測分析を行うことが可能です。

Azure IoT Hub の主な機能

では、Azure の IoT の中で、Azure IoT Hub というサービスはどのような役割を果たすのでしょうか。

Azure IoT Hub は、IoT デバイスとクラウドを安全に繋ぎ、双方向でデータをやり取りするための仕組みを提供するサービスで、主な機能は以下のとおりです。


双方向通信

Azure IoT Hub は、以下のデバイスとクラウド間の双方向通信をサポートします。


デバイスからクラウドへの通信(D2C)

D2C では高速なデータ送信が可能で、デバイスから送信されるメッセージの順序を保持し、順序どおりに処理することができます。 大量のデバイスが送信するデータも正確に処理することができます。

  • 温度センサーがリアルタイムの測定値をクラウドに送る場面。


クラウドからデバイスへの通信(C2D)

C2D では、メッセージが確実に配信されるように設計されています。リトライ機能により、デバイスが受信するまで送信を繰り返すことも可能です。 さらに、メッセージの有効期限(TTL)を設定することで、一定時間を過ぎた古い指示が適用されないようにすることもできます。

  • クラウドからデバイスに「設定を変更する」「再起動する」といった指示を送信する場面。


デバイス管理

Azure IoT Hub には、以下のようなデバイスの管理機能が備わっています。多数のデバイスが接続される大規模な IoT システムでも、効率的かつ安全に運用を行うことが可能です。


デバイスの登録とプロビジョニング

デバイスを Azure IoT Hub に登録する際には、個別に登録する方法と、大量のデバイスを一括登録する方法があります。 特にDevice Provisioning Serviceを利用することで、数千台のデバイスを効率的に設定可能なので、運用開始までの時間を大幅に短縮できます。


状態監視と同期

各デバイスの状態や設定はデバイスツインという JSON 形式のデータモデルで管理されます。 これを利用することで、クラウド側からデバイスの設定や状態を簡単に確認・更新することができます。


リモート制御と更新

遠隔地にあるデバイスの設定変更やソフトウェア更新も、Azure IoT Hub を介して簡単に行うことができるため、現地に技術者を派遣する手間やコストの削減が可能です。

たとえば、ソフトウェアバグが発見された場合、数百台のデバイスに迅速にパッチを適用することが可能です。


メッセージルーティング

Azure IoT Hub では、ユーザーの設定により、デバイスから受信したデータを特定の条件に基づいて異なる宛先(エンドポイント)に振り分けることができます。

例えば、温度が 30 度以上になったら警告を通知したい場合、以下の設定が可能です。


高温データ(30℃ 以上)

高温データを受信したら、リアルタイム処理エンドポイント(Azure Stream Analytics や Logic Apps など)にデータを送信し、即時通知や警告処理を行う。


通常の温度データ

通常の温度データを受信したら、ストレージエンドポイント(Azure Blob Storage や Data Lake)にデータを送信し、後日分析するために保存する。


セキュリティ

Azure IoT Hub は、デバイスと接続する際に以下の「接続情報」と「認証方式」の 2 つを確認することで、デバイスが正規のものであることを確認します。


固有の接続情報

Azure IoT Hub は、デバイスごとに一意の接続情報(接続文字列)を発行します。接続文字列には、デバイス ID や認証情報(キーやトークンなど)が含まれています。 この文字列を Azure IoT Hub がチェックすることで、デバイスが登録済みかつ正規のものであるかを確認します。


認証方式

認証方式は、デバイスが Azure IoT Hub に接続する際に使用する認証プロトコルです。 Azure IoT Hub では、企業のセキュリティ要件に応じて次の2 つの認証方式を提供しており、デバイスごとに認証方式を選択することができます。

  • X.509 証明書 デジタル証明書を利用する認証方式です。高い信頼性を持ち、セキュリティが特に重要視される環境に適しています。
  • SAS トークン 軽量で簡単に実装可能な認証方式です。小規模なシステムや、コストを抑えたい場合に適しています。


プロトコルサポート (MQTT, AMQP, HTTPS)

プロトコルとは、コンピュータやデバイス同士がデータをやり取りする際に使う通信ルールで、異なる機器やシステムが互いに正しく情報を送受信できるようにします。

IoT システムは、デバイスの種類、設置場所、通信環境などがそれぞれ異なっています。そのためシステムの要件や環境に応じて、最適なプロトコルを選択することが重要です。


Azure IoT Hub では、デバイスとクラウドの間でデータを送受信するための通信手段として以下のような様々な種類のプロトコルを選択することができます。


MQTT

軽量で高速なプロトコルです。バッテリー駆動のデバイス(電源に直接接続されていない、バッテリーを使用して動作するデバイス)や低帯域幅の環境に最適です。

【使用例】 温度センサーやモーションセンサーのデータ送信。


AMQP

高い信頼性が求められる通信に適しています。メッセージの送信保証やエラー処理に優れており、エンタープライズ用途で使用されることが多いプロトコルです。

【使用例】 大規模な製造業システムのデータ収集。


HTTPS

標準的なプロトコルで、インターネット接続が可能なすべてのデバイスで使用可能です。実装が簡単で、主に一時的な接続に適しています。

【使用例】 デバイスの初期セットアップや一時的な接続。


Azure IoT Hub の導入手順

ここでは、Azure IoT Hub の導入手順概要についてご紹介します。各ステップの概要は以下のとおりです。

  • ステップ 1: Azure IoT Hub の作成
  • ステップ 2: デバイスの登録
  • ステップ 3: 共有アクセスポリシーの設定
  • ステップ 4: メッセージルーティングの設定


※ 前提条件として以下が必要となります。

  • Azure アカウント・サブスクリプション・リソースグループ


ステップ 1: Azure IoT Hub のセットアップ

IoT デバイスとクラウド間の通信を管理するための IoT Hub を Azure 上に構築します。

  1. Azure ポータル画面の「リソースの作成」で「iot hub」で検索し、「IoT Hub」をクリックします。IoT Hub 選択画面
  2. 「IoT ハブ」画面、「基本」タブで適切な設定をします。 「次へ : ネットワーク > 」をクリックします。基本タブ画面
  3. 「ネットワーク」タブで適切な設定をします。 「次へ : 管理 > 」をクリックします。ネットワークタブ画面
  4. 「管理」タブで適切な設定をします。 「次へ : アドオン > 」をクリックします。管理タブ画面
  5. 「アドオン」タブで適切な設定をします。 「確認および作成」をクリックします。アドオンタブ画面
  6. 「確認および作成」タブで適切な設定がされていることを確認します。 「作成」をクリックします。確認および作成タブ画面
  7. デプロイ完了後「リソースに移動」をクリックします。デプロイ完了画面


ステップ 2: デバイスの登録

Azure IoT Hub に接続するデバイスを識別し、セキュリティを確保するための登録を行います。

  1. Azure IoT Hub のリソース画面に移動します。
  2. ①「デバイス管理」→②「デバイス」をクリックします。③「デバイスの追加」をクリックします。デバイスの追加画面
  3. 「デバイスの作成」画面で適切な設定をし、入力したら「保存」をクリックします。デバイスの作成画面


ステップ 3: 共有アクセスポリシーの設定

Azure IoT Hub のセキュリティを強化し、デバイスやアプリケーションのアクセス権を制御します。

  1. 「セキュリティ設定」→「共有アクセス ポリシー」をクリックします。共有アクセスポリシー選択画面
  2. 「共有アクセスポリシーの追加」をクリックします。共有アクセスポリシーの追加選択画面
  3. 「共有アクセスポリシーの追加」画面で適切な設定をします。 「追加」をクリックします。共有アクセスポリシーの追加画面


ステップ 4: メッセージルーティングの設定

デバイスからクラウドに送信されるデータを自動的に適切な宛先(エンドポイント)に振り分けます。

  1. 「ハブ設定」→「メッセージルーティング」をクリックします。メッセージルーティング選択画面
  2. 「追加」をクリックします。追加画面
  3. 設定画面に従ってメッセージルーティングを作成していきます。メッセージルーティング作成画面


Azure IoT Hub と関連サービス

ここでは、Azure IoT Hub と他の Azure サービスとの連携についてご紹介します。


Azure IoT Edge

Azure IoT Edge は エッジデバイスでデータを処理するためのサービス で、クラウドに依存せずにローカルで以下の処理を行います。 Azure IoT Hub の連携により、以下の機能を利用することができます。

  • リアルタイム処理と低遅延 IoT Edge がエッジデバイスでデータをローカル処理し、リアルタイムで分析や意思決定を実行します。
  • ネットワーク負荷の軽減 IoT Edge でフィルタリングやデータ集約を行い、クラウドに送信するデータ量を削減することができます。
  • オフライン対応 ネットワーク接続が切れても、IoT Edge がローカルで動作し続け、ネットワークが復旧した際に Azure IoT Hub と再同期することが可能です。
  • 一元管理 Azure IoT Hub で複数の IoT Edge デバイスを統合的に管理することができます。Azure IoT Edge イメージ(参考:Microsoft)

【関連記事】 Azure IoT Edge とは?クラウドと連携するエッジコンピューティング活用入門


Microsoft Defender for IoT

Microsoft Defender for IoT を活用することで、以下のように IoT システム全体のセキュリティをさらに強化することができます。

  • 潜在的な脅威の検出: 異常な通信や、セキュリティポリシーに反するデバイスの動作をリアルタイムで検知します。
  • セキュリティの可視化: デバイスごとのリスク状況をダッシュボードで確認可能です。
  • 自動応答: 検出された脅威に対して、自動で防御アクションを実行します。


Microsoft Defender for IoT の主要機能やできること、活用シーンなど、サービス詳細についてはこちらをご覧ください Microsoft Defender for IoT サービス紹介ページ

Microsoft Defender for IoT イメージ(参考:Microsoft


Azure IoT Central

Azure IoT Central は、IoT ソリューションを簡単に構築・管理できる SaaS プラットフォームです。 Azure IoT Hub を連携すると以下の機能が利用できます。

  • 迅速な導入 IoT Central がテンプレートやノーコード機能を提供し、Azure IoT Hub 経由でデバイス接続や管理が簡単になります。
  • データの可視化 Azure IoT Hub が受信したデバイスデータを IoT Central のダッシュボードでリアルタイム表示することができます。
  • ルールの自動化 IoT Central でノーコードでルールを作成し、Azure IoT Hub 経由でデバイスに指示することが可能です。 例: 温度が 30℃ を超えた場合に自動で空調をオンにするなど。


Azure Stream Analytics

Azure Stream Analytics は、Azure IoT Hub から送信されたリアルタイムデータを処理・分析するためのサービスです。Azure IoT Hub と連携することで、以下の機能を利用することができます。

  • ストリーム処理 Azure IoT Hub から転送されたデータをリアルタイムで処理し、異常検知やトレンド分析を実施することができます。
  • 複雑なイベント処理 データの相関関係や条件を分析してアクションを実行します。 例: 「温度が 30℃ 以上かつ湿度が 70%以上」のような複雑な条件でアラートを生成することが可能です。
  • データのルーティング 処理されたデータを Azure SQL Database や Blob Storage に転送することができます。 Azure IoT Hub のデータを効率的に他のサービスに渡すことで、長期保存や追加分析に活用可能です。


【関連記事】

Azure Stream Analytics とは?1 秒間に数百万のストリーミングデータをスムーズに処理


Azure Machine Learning

Azure Machine Learning は、Azure IoT Hub から送られたデータを活用し、以下のような AI/ML モデルの開発やデプロイを行うことができます。

  • 予測モデルの作成 Azure IoT Hub が集めたデータを使い、需要予測や異常検知モデルなどの機械学習モデルを構築することができます。
  • モデルのトレーニングとテスト Azure IoT Hub のリアルタイムデータを利用して、モデルの精度を継続的に改善することが可能です。
  • エッジデバイスへのモデル展開 Azure Machine Learning で作成した AI モデルを Azure IoT Hub 経由でエッジデバイスに配布し、エッジデバイスでそのモデルを使って予測や分析を実行することもできます。


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Azure Machine Learning とは?Azure 環境で機械学習モデルを独自に構築・運用Azure Machine Learning イメージ(参考:Microsoft


Azure Digital Twins

Azure Digital Twins は、物理世界のデジタルモデルを作成し、複雑なシステムや環境を可視化・シミュレーションするためのプラットフォームです。 Azure IoT Hub との連携は以下の可視化・シミュレーションを行うのに役立ちます。


デバイスと環境のモデリング

実際の物理環境を仮想空間で再現できます。 例: Azure IoT Hub からのデータを基に、工場やビル全体の状態を仮想モデルでリアルタイムに監視。


シミュレーション

変更がシステム全体に与える影響をシミュレーションすることが可能です。


運用最適化

Azure IoT Hub のデータを活用し、次のようなビル管理や設備運用を効率化できます。 ・人がいない部屋の空調を停止。 ・部屋の人数に応じて冷暖房の出力を調整。 ・室外が快適な気温なら外気を取り入れて冷房を節約。Azure Digital Twins イメージ(参考:Microsoft

【関連記事】 Azure Digital Twins とは?IoT 時代のデジタルツイン構築プラットフォームを解説

Microsoft Fabric Real-Time Intelligence

Microsoft Fabric の Real-Time Intelligence は、IoT デバイスなど様々なソースから送られる大量のイベントデータをリアルタイムで分析するための SaaS ソリューションです。

Azure IoT Hub と連携することで、以下の機能を利用できます。

  • リアルタイムデータの取り込みと加工 IoT Hub から送信されるデータを Real-Time Intelligence に取り込み、クレンジングや変換などの前処理をリアルタイムで実行できます。
  • リアルタイム分析とアラート KQL データベースと Data Activator を活用し、IoT データのパターン検知や異常検知をリアルタイムで行い、迅速な対応が可能です。
  • リアルタイムダッシュボード IoT Hub から取り込んだデータを、Real-Time Intelligence のダッシュボードでリアルタイムに可視化できます。
  • 他の Fabric ワークロードとの統合 Data Factory を使用して IoT データを他のシステムと統合したり、Synapse Data Engineering や Synapse Data Warehouse と組み合わせて高度な分析を行うことができます。

このように、Azure IoT Hub と Real-Time Intelligence を連携させることで、IoT ソリューションにおけるリアルタイムデータ活用を包括的に実現できます。

【関連記事】 【Microsoft Fabric】リアルタイムインテリジェンスとは?仕組み・導入・活用事例を解説


Azure IoT Hub のユースケース

Azure IoT Hub は、データの収集や分析を通じて効率化やコスト削減を支援し、さまざまな分野で活用されています。 ここでは、具体的なユースケースと Azure IoT Hub が果たす役割について紹介します。

各事例では、Azure IoT Hub がデバイスとクラウドを繋ぎ、データを収集・送信する中心的な役割を果たしています。


スマート農業の灌水システム

農場の土壌センサーが水分量を測定し、不足している場合に灌水システムを自動で作動させます。農業者はスマートフォンからリアルタイムで状況を確認することができます。


Azure サービスの働き

  • Azure IoT Hub: 土壌センサーから水分データを収集し、灌水システムに指示を送信します。
  • Azure IoT Central: データを見やすいダッシュボードで表示し、農場の状況を簡単に確認可能となります。


スマートホームのエネルギー管理

家庭内のスマートメーターが消費電力をモニタリングし、電力消費が高い場合に通知を送信して節電を提案します。特定の家電を遠隔でオフにすることもできます。


Azure サービスの働き

  • Azure IoT Hub: 家庭内のスマートメーターや家電からデータを収集し、操作指示を送信します。
  • Azure IoT Central: 消費電力のデータを可視化し、ユーザーに節電アドバイスを提供します。


製造現場の機械メンテナンス

工場内の機械に取り付けたセンサーが振動や温度を監視し、異常が検出されると管理者に通知します。


Azure サービスの働き

  • Azure IoT Hub: 機械のセンサーからデータを収集し、異常検知やアラートを送信します。
  • Azure Machine Learning: 収集したデータを分析し、異常の兆候を予測してメンテナンスのタイミングを提案します。


都市の交通信号管理

道路上のセンサーが交通量を監視し、混雑を検知した場合に信号機のタイミングを調整して渋滞を緩和します。


Azure サービスの働き

  • Azure IoT Hub: 交通センサーからデータを収集し、信号機に制御指示を送信します。
  • Azure Stream Analytics: センサーのデータをリアルタイムで解析し、最適な信号タイミングを生成します。


Azure IoT Hub の料金体系

Azure IoT Hub の料金体系は、Basic レベルと Standard レベルの 2 つのプランに分かれており、さらにレベル内では利用規模に応じてエディション(B1/B2/B3、Free/S1/S2/S3)を選択することができます。


Basic レベル

Basic レベルは、主にデバイスからクラウドへのデータ送信(D2C 通信)に焦点を当てたシンプルなプランで、以下のプランに分かれています。

エディションや機能は以下のとおりです。

エディション月額料金(1 ユニットあたり)1 日のメッセージ数メッセージのサイズ

B1

¥1,575.551

400,000

4 KB

B2

¥7,877.751

6,000,000

4 KB

B3

¥78,777.501

300,000,000

4 KB

機能

  • デバイスからクラウドへのテレメトリ(D2C)。
  • デバイスごとの ID 管理。
  • HTTP、AMQP、MQTT プロトコル対応。
  • メッセージルーティングと Event Grid 統合。
  • デバイスプロビジョニングサービス(DPS)対応。
  • 監視と診断。


利用できない機能は次のとおりです。

  • クラウドからデバイスへの通信(C2D)
  • デバイスツイン・モジュールツイン(デバイスの状態管理やリモート操作に必要)。
  • IoT Edge との連携


Standard レベル

Standard レベルは、Basic レベルのすべての機能に加えて、クラウドからデバイスへの通信(C2D)、デバイス管理、IoT Edge のサポートなど、より高度な機能が備わっています。エディションや機能は次のとおりです。

エディション月額料金(1 ユニットあたり)1 日のメッセージ数メッセージのサイズ

Free

無料

8,000

0.5 KB

S1

¥3,938.876

400,000

4 KB

S2

¥39,388.751

6,000,000

4 KB

S3

¥393,887.503

300,000,000

4 KB

機能

  • 利用可能な追加機能は次のとおりです。
  • クラウドからデバイスへの通信(C2D)。
  • デバイスツイン、モジュールツイン(デバイス管理やリモート設定)。
  • IoT Edge(エッジデバイスでの処理)。
  • デバイスストリーム(デバイスとのリアルタイム通信)。

レベル選択のポイント

次の点を考慮して、それぞれのレベルやエディションを選ぶと良いでしょう。


Basic レベルがおすすめのケース

  • 低コストで D2C 通信が主な要件の場合。
  • クラウドからデバイスへの操作(C2D)や IoT Edge との連携が不要な場合。


Standard レベルがおすすめのケース
  • 双方向通信(D2C/C2D)が必要な場合。
  • デバイス管理機能(デバイスツインなど)を活用する場合。
  • IoT Edge を使用してエッジでのデータ処理を行いたい場合。


Free エディション

  • 小規模な開発やプロトタイプ、初期テストに用いる場合。


※本記事に記載されている情報は、2025 年 1 月時点の情報です。変動する可能性があるため、最新の情報については、公式ページで確認してください。


まとめ

本記事では、Azure IoT Hub の基本概念から実装方法、活用事例まで詳しく解説しました。

Azure IoT Hub は、複数の IoT デバイスとそのアプリケーションの間で、安全で信頼性の高い双方向通信を実現するサービスです。クラウドとデバイス間の通信を効率化し、セキュリティを確保しながら、デバイス管理やデータ処理をシンプルにします。さらに、Azure IoT Hub は他の Azure サービスと統合しやすく、柔軟性と拡張性を兼ね備えています。

ぜひ、Azure IoT Hub を活用して、IoT システムの構築や業務の効率化、デジタル化を実現してください。IoT を活用した業務改善やデジタル化を強力にサポートしてくれることでしょう。

本記事が皆様のお役に立てたら幸いです。

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