東京エレクトロンデバイス株式会社

Microsoft Azureコラム

2026/01/14

Writer: 手戸 蒼唯(てど あおい)

Azure Synapse Analytics とは?DWH とビッグデータ分析のための統合プラットフォームを解説

企業内に点在する膨大なデータを統合し、ビジネスの意思決定に活かしたい――。こうしたニーズが高まる一方で、従来のデータウェアハウスではビッグデータの処理に限界があり、分析基盤の構築や運用が複雑化しやすいという課題がありました。 その解決策として注目されているのが、Microsoft Azure が提供するクラウド分析プラットフォーム「Azure Synapse Analytics」です。


Azure Synapse Analytics は、データウェアハウス(DWH)とビッグデータ分析機能を統合したエンタープライズ向けサービスです。SQL による高速なクエリ処理、大規模データ処理に対応した Apache Spark、ノーコードで構築可能なデータ統合パイプライン、さらには AI や機械学習との連携まで、データ活用のライフサイクル全体を単一の環境で実現します。


本記事では、Azure Synapse Analytics の基本概念(DWH やデータレイクとの違い、旧「SQL Data Warehouse」からの進化)をはじめ、主な機能、具体的な使い方、他の Azure サービスとの連携、料金体系、さらには Microsoft Fabric との関係性に至るまで、包括的に解説します。


東京エレクトロンデバイスは、Azure の企業活用・導入をサポートしています。 無料相談も受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。 お問い合わせはこちら

Azure Synapse Analytics とは?

Azure Synapse Analytics は、データウェアハウスとビッグデータ分析を統合したエンタープライズ向け分析サービスです。

企業がデータを活用する機会が増える中、「膨大なデータを効率よく管理・分析したい」「ビッグデータや AI を活用した高度な分析を手軽に行いたい」といったニーズが高まっています。しかし、必要なデータが分散しているケースや、従来のデータウェアハウスでは処理が追いつかないケースも少なくありません。

この課題を解決するのが Azure Synapse Analytics です。 Azure Synapse Analytics を使うことで、SQL・Spark・Power BI などのツールと連携しながら、データの収集・処理・分析をスムーズに行うことができます。

Azure Synapse Analytics イメージ(参考:Microsoft


Microsoft Fabric との関係について

Azure Synapse Analytics の強力な機能やコンセプトの多くは、Microsoft が提供する新しい統合分析プラットフォーム「Microsoft Fabric」の中でも活用され、進化を続けています。

なお、近年では Azure Synapse Analytics の機能を含む新たな統合型データ分析基盤として、「Microsoft Fabric」も登場しています。

Microsoft Fabric は、Synapse の要素を含む複数の分析ツールを SaaS として統合し、よりシームレスで一貫性のあるデータ分析体験を提供することを目指しています。Azure Synapse Analytics は現在も引き続き利用可能で、エンタープライズ環境での実績も豊富です。

これから Azure 上で分析基盤を整備する場合や、将来的な拡張性を見据える際には、Microsoft Fabric という新たな選択肢もあわせて検討するのがよいでしょう。 なお、本記事で解説する Azure Synapse Analytics の知識は、Microsoft Fabric の理解にもつながるため、どちらを選択する場合にも役立ちます。 Microsoft Fabric についてはこちらをご参照ください。


Azure Synapse Analytics の前提知識

まず Azure Synapse Analytics を理解する上で必要な前提知識についてご紹介します。


データウェアハウス(DWH)・データレイクとは?

Azure Synapse Analytics は、データウェアハウス(DWH)とビッグデータ分析を統合したクラウドベースのプラットフォームですが、そもそもデータウェアハウスとはどのようなものでしょうか。

データウェアハウスとは、企業内のデータを一元的に管理し、分析しやすい形に整理して保存するシステムです。ビジネスの意思決定を支援するために設計されており、主に構造化データ(表形式のデータ)を扱います。


一方、データレイクというシステムもあります。データレイクは、さまざまな種類のデータをそのままの形式で大量に蓄積できるストレージで、構造化データだけでなく、非構造化データ(ログ、画像、音声など)も格納することができます。


両者の違いの詳細は次のとおりです。

比較項目データウェアハウス(DWH)データレイク

データの形式

構造化データ(表形式)

構造化・非構造化データ(CSV、JSON、画像、動画など)

データの加工

事前に整理・加工される(ETL 処理)

ほぼ未加工のまま保存(ELT 処理)

用途

BI ツールでのレポート作成、分析

データ探索、機械学習、リアルタイム分析

処理の仕組み

高速なクエリ処理に最適化

柔軟なデータ活用が可能


Azure SQL Data Warehouse との違い

Azure Synapse Analytics は、旧来の Azure SQL Data Warehouse の後継サービスであり、単なる名称変更ではなく、機能と性能が大幅に強化されています。具体的な変化を以下にご説明します。

Azure SQL Data Warehouse は、主に構造化データ向けのクラウドデータウェアハウスでしたが、ビッグデータ処理やデータレイクとのシームレスな連携、開発環境の統合といった面で課題がありました。


Azure Synapse Analytics はこれらの点を大きく改善し、SQL と Apache Spark の統合によるビッグデータ処理能力の向上、サーバーレス SQL プールによるデータレイクへの直接アクセス、統合開発環境 Synapse Studio、そして内蔵されたデータ統合パイプラインなどを提供します。


主な違いを以下にまとめます。

項目Azure SQL Data WarehouseAzure Synapse Analytics

データ処理エンジン

SQL のみ (構造化データ中心)

SQL + Apache Spark (構造化・非構造化データ対応)

データレイク連携

データロード (ETL) が必要

サーバーレス SQL プールで直接クエリ可能

開発環境

複数ツールを組み合わせる必要

Synapse Studio に統合

データ統合 (ETL/ELT)

Azure Data Factory が別途必要

パイプライン機能を内蔵

同時実行クエリ数

制限あり (例: 最大 128)

大幅に拡張 (1000 以上も処理可能)

対象データ

主に構造化データ

構造化、半構造化、非構造化データ全般

このように、Azure Synapse Analytics は、より多様なデータを統合的に扱い、効率的な分析を実現するための現代的なプラットフォームへと進化しています。

これらの強化された特徴については、次の章で詳しくご紹介します。


Azure Synapse Analytics の特徴

ここでは Azure Synapse Analytics の特徴についてご紹介します。

Synapse SQL(データ分析のための SQL 機能)

Azure Synapse Analytics では、SQL を使ってデータを分析できる機能(Synapse SQL)があり、以下の 2 種類の SQL プール(計算リソースの集合) を利用できます。


専用 SQL プール(Dedicated SQL Pools)

  • データをデータベースに保存して、いつでも SQL で高速に分析できる環境です。
  • 大規模データを高速処理するための SQL データベース(データウェアハウス)で、大量の構造化データを保存・分析したいときに使います。


サーバーレス SQL プール(Serverless SQL Pools)

  • データをデータベースに保存せずに、データレイク内のファイル(CSV、JSON、 Parquet)を直接クエリして分析する環境です。
  • データレイク内のファイルを そのまま 分析したいときに使います。


Synapse Spark(ビッグデータ処理・機械学習)

Apache Spark(アパッチ スパーク)とは、大量のデータを高速に処理するためのオープンソースの分散処理エンジンです。 Azure Synapse Analytics では、SQL と Spark の両方を使って、データレイク内のデータを簡単に活用することができます。


従来は、SQL は構造化データの分析、Spark はビッグデータの処理というように分かれており、それぞれ異なるツールやシステムを使う必要がありました。 しかし、Azure Synapse Analytics では SQL と Spark の両方を同じ環境で利用できるため、以下のような利点があります。


主な利点

  • SQL ユーザーも、Spark ユーザーも同じデータレイクを活用できます。
  • 通常、データレイクのデータをデータウェアハウスに取り込んで(ETL)、分析用に整形する必要がありますが、Synapse では、ETL をせずにデータレイクのファイルに直接クエリを実行することが可能です。
  • SQL と Spark のデータをスムーズにやり取りし、最適な処理が可能です。


Synapse Data Explorer(高速ログ・時系列データ分析)

Azure Synapse Analytics には、「Data Explorer」 というツールがあり、時系列データやログデータを高速に検索・可視化することができます。


Kusto 照会言語(KQL)という専用のクエリ言語を使用するので、大量のデータの中から特定の情報を短いコードで素早く抽出することができます。 また、リアルタイムデータ処理に対応し、ストリーミングデータの可視化も可能です。


Synapse Studio

Azure Synapse Studio イメージ図(参考:Microsoft

Azure Synapse Analytics には、ウェブブラウザ上でデータ分析のすべての操作を行うことができる統合開発環境(IDE)である「Synapse Studio」が用意されています。

その特徴は以下のとおりです。


データの取り込みから可視化までを一元管理

従来のデータ分析では、データの取り込み・整理・分析・可視化を異なるツールで管理する必要がありました。Synapse Studio を使えば、こうした作業を 1 つの環境で完結することができます。


リソースと使用状況を統合監視

Synapse Studio では、SQL・Spark・Data Explorer のリソースや使用状況を統合的に管理できるため、負荷のバランスを考慮しながら効率的に分析を進めることができます。


ロールベースのアクセス制御(RBAC)を提供

ロールベースのアクセス制御(RBAC)により、ユーザーごとに役割を設定し、不必要なデータへのアクセスを制限することで、セキュリティを強化することができます。


なお、現在これらの Synapse Studio が提供する機能の多くは、より新しい統合インターフェースである Microsoft Fabric のポータルからも利用可能になっており、UI/UX も進化しています。

Synapse Studio は引き続き利用可能ですが、Microsoft は公式ブログや発表において、今後の新しい機能開発やイノベーションは、主に Microsoft Fabric プラットフォームに注力していく方針を示しています。


Synapse パイプライン(データ統合・ETL)

Azure Data Factory イメージ(参考:Microsoft


Azure Data Factory(ADF)は、Microsoft Azure が提供する データの収集・変換・統合を自動化するクラウドサービス です。ETL パイプラインの構築に役立ち、様々なデータソースと連携することができます。


Azure Synapse Analytics では、Azure Data Factory のデータ統合エンジンを内蔵 しているため、外部ツールを使わずに ETL パイプラインを構築可能 です。その特徴は次のとおりです。

  • 90 以上のデータソースと接続可能。
  • ノーコード・ローコードで ETL プロセスを設計できるため、専門的なプログラミングスキルが不要。
  • ノートブック(Python)、Spark ジョブ、ストアドプロシージャ、SQL スクリプトなどを統合管理。


Azure Synapse Analytics の導入手順と初期設定

ここからは Azure Synapse Analytics の導入手順についてご紹介します。


Azure Synapse Analytics ワークスペースの作成

まずは、Azure Synapse Analytics を利用するための ワークスペース を作成します。

  1. Azure ポータルにアクセスし、「リソースの作成」をクリックします。リソースの作成ボタン
  2. 検索画面で「Azure Synapse Analytics」と入力します。 その後、Azure Synapse Analytics の「作成」をクリックし、ワークスペースを作成します。検索画面
  3. Synapse ワークスペースの作成画面が開きます。基本タブ
  4. 「基本」タブで、以下の設定などを入力します。 プロジェクトの詳細
  • サブスクリプション
  • リソースグループ:既存のものを選択、または新規作成

ワークスペースの詳細

  • ワークスペース名:任意の名前
  • ストレージアカウント:データレイク用の Azure Data Lake Storage Gen2 を指定し、アカウント名・ファイルシステム名を選択または新規作成
  1. 「セキュリティ」タブでセキュリティに関する情報を入力します。セキュリティタブ
  2. ネットワークタブ・タグタブなども確認したら ①「レビュー+作成」→②「作成」をクリックします。作成画面

これで、Azure Synapse Analytics のワークスペースが作成されます。


Synapse Studio にアクセス

作成が完了したら、Synapse Studio を開いて操作します。

  1. Synapse ワークスペースの [概要] セクションで、[Synapse Studio を開く] ボックスの [開く] を選択します。開くボタン
  2. Synapse Studio は、Azure Synapse Analytics を操作するための Web インターフェースです。ここから データの取り込み、分析、可視化を行うことができます。

Synapse Analytics ワークスペース画面

画面中央

  • ①「新規」ボタン:クエリやノートブック、パイプラインなどを新規作成できる。
  • ②「取り込み」:データを Azure Synapse に取り込む機能。Azure Blob Storage / Data Lake / SQL Server / CSV などのデータを読み込むことができる。
  • ③「探索と分析」:SQL や Spark を使ってデータを分析する方法を説明。クエリの実行やデータフレームの操作ができる。
  • ④「可視化」:Power BI との連携機能。 Synapse 上のデータを Power BI で視覚化できる。

⑤ 左側のメニュー(ナビゲーション)

  • ホーム Synapse Studio のトップ画面。
  • データ データの管理を行うセクション。Synapse 内の SQL データベース、Data Lake Storage、リンクされたデータ などを確認できる。
  • 開発 SQL クエリ、ノートブック、データフロー、Spark ジョブなどの開発を行う。データ分析や機械学習のコードを書く場所。
  • 統合 データパイプラインを作成・管理。 Azure Data Factory のように データの ETL 処理(取り込み・変換・ロード)を自動化できる。
  • モニタリング Synapse ワークスペース内のアクティビティの監視。実行中のパイプラインや SQL クエリ、Spark ジョブの状態を確認できる。
  • 管理 ワークスペースの設定。アクセス制御(RBAC)、リンクサービス、SQL プール、Spark プールの管理。


データを取り込む

① 左メニューのデータハブに移動し、②[Linked] を選択した後、③ ご自身のワークプレイスとコンテナを選択して、データの取り込みを行います。

データ取り込み画面


SQL クエリでデータを分析

取り込んだデータを SQL クエリ で分析するには、 左メニューの ①「開発」→②「新規」→③「SQL スクリプト」へ移動し、SQL クエリを入力して行います。

開発ハブ


データの可視化(Power BI 連携)

Power BI と連携して、データを グラフやダッシュボードで可視化 できます。ホームの「可視化」ボタンから必要事項を記入し Power BI へ接続します。

可視化ボタン


Azure Synapse Analytics と他の Azure サービスとの連携

Azure Synapse Analytics はデータウェアハウス(DWH)とビッグデータ分析を統合したプラットフォームですが、すべてのデータ処理・分析を単独で完結できるわけではありません。

他の Azure サービスと連携することで、さらに高度なデータ活用が可能になります。

実現したいこと・ニーズ

連携する主要 Azure サービス

連携による主なメリット

運用データのリアルタイム分析

(ETL 処理なしでの即時活用)

Azure Synapse Link

運用データベース (Cosmos DB, SQL DB 等) のデータを

ほぼリアルタイムで Synapse に同期

し、分析可能

高度なデータ可視化と BI

(インタラクティブなダッシュボード)

Power BI

Synapse で処理したデータを

リッチなレポートやダッシュボードで視覚化

し、ビジネス洞察を深める

AI・機械学習モデルの開発・運用

Azure Machine Learning

Synapse 上のデータを活用し、

本格的な AI モデルのトレーニング、デプロイ、管理

を実行

データガバナンス強化

(データカタログ、リネージ、アクセス管理)

Microsoft Purview

組織全体の

データ資産をカタログ化

し、データの出所追跡 (リネージ) やアクセス制御を強化

詳細について以下でご紹介します。

Azure Synapse Link

Azure Synapse Link は、運用データ(トランザクションデータ)と分析データ(BI・AI 分析用データ)をリアルタイムで接続できる機能 です。

通常、運用データと分析データは別々のシステムで管理されるため、データを移動(ETL 処理)しなければ分析することができませんでした。


しかし Azure Synapse Link を使うと、Azure Cosmos DB、Azure SQL Database、SQL Server、Microsoft Power Platform Dataverse などの運用データを、Azure Synapse Analytics の分析ストレージとほぼリアルタイムで同期することができます。 つまり、運用データと分析データのギャップをなくし、より迅速なデータ活用が可能 になります。


Power BI

Power BI は、データをわかりやすくグラフやダッシュボードで可視化し、ビジネスの意思決定を支援するツール です。

通常、Power BI を使う場合、データを別のツールで処理してから Power BI に取り込む必要があります。

しかし、Azure Synapse Analytics では Synapse Studio 内で Power BI の機能を直接使うことが可能です。これにより、データの準備から可視化までを 1 つの環境で完結できます。


たとえば Azure Synapse Analytics で処理したデータをすぐに Power BI のダッシュボードに表示し、リアルタイムの売上や業績を視覚的に分析することが可能になります。


Azure Machine Learning

Azure Machine Learning は、データを活用して AI モデルを作成し、予測や自動化を実現するためのプラットフォームです。

Azure Synapse Analytics と統合することで、データの前処理からモデル開発、運用までを一貫して実施することができるようになります。 そのため Azure Synapse のデータを活用して AI を作り、より高度な分析や自動化を実現することが可能です。


Microsoft Purview

Microsoft Purview は、企業が持つデータを一元管理し、セキュリティやコンプライアンスを確保するためのツール です。

Azure Synapse Analytics と統合することで、以下のようにデータの管理・分類・アクセス制御を強化することができます。

  • データをカタログ化し、どこに何のデータがあるかを簡単に検索できる
  • データの流れ(データリネージ)を追跡し、データの変更履歴を確認できる
  • データのアクセス権限を細かく管理し、不正アクセスを防ぐ


Azure Synapse Analytics の活用シナリオ

Azure Synapse Analytics は、企業のデータ活用を加速する統合分析プラットフォームであり、主に以下のような目的・機能で利用されます。

  • 大規模データウェアハウス: ビッグデータを含むあらゆるデータを統合・格納し、分析やレポート作成に活用。
  • 高度な分析: Azure Machine Learning 等と連携し、予測分析などを実行。
  • データ探索と検出: データレイク内のデータを SQL で自由に探索し、インサイトを発見。
  • リアルタイム分析: ストリーミングデータなどをリアルタイムまたはニアリアルタイムで取り込み、分析。
  • データ統合: 多様なソースからのデータの取り込み、準備、モデル化を行うパイプラインを構築。
  • 統合された分析環境: これら複数の分析機能を一つのサービスで提供し、複雑さを解消。


これらの機能を活用することで、Azure Synapse Analytics は様々なビジネスシーンでの課題解決に貢献します。

ここでは、代表的なユースケースをいくつかご紹介します。


データ統合と ETL/ELT パイプラインの構築

企業はさまざまなシステムにデータを保存していますが、そうしたデータがバラバラのままだと分析しにくく、全体像を把握するのが難しくなります。

そこで Azure Synapse Analytics を活用することで、異なるシステムのデータを一元管理し、スムーズに統合・分析することができます。


活用例

  • 小売業 POS データ、オンラインショップのデータ、在庫情報を統合し、売上予測や在庫管理を最適化
  • 製造業 IoT センサーのデータ、ERP システムの情報、品質管理データをまとめて分析し、設備の異常を早期発見
  • 金融サービス 取引データ、顧客情報、市場データを統合し、不正取引の検知や信用リスク評価に活用


高度なデータ分析とビジネスインテリジェンス

Azure Synapse Analytics を使うと、顧客の行動や市場の動向をデータで分析し、ビジネスに活かすことができます。


活用例

  • 顧客行動分析 購買履歴や Web サイトの閲覧データを分析し、マーケティング施策を最適化
  • 需要予測 過去の販売データと市場動向をもとに、次のシーズンの売上を予測し、在庫を最適化
  • リスク分析 金融取引データを解析し、不正行為や信用リスクを検出


AI と機械学習の統合

Azure Synapse Analytics は、AI・機械学習との統合し、スームーズにデータ分析を高度化することが可能です。


活用例

  • レコメンデーションエンジン(EC サイト・小売業) 顧客の購入履歴を分析し、パーソナライズされた商品をおすすめ
  • 設備の故障予測(製造業) IoT センサーデータを分析し、設備の異常を検知し、故障を未然に防ぐ
  • テキスト分析(カスタマーサービス・SNS 分析) 顧客の問い合わせ内容を AI で解析し、センチメント分析(ポジティブ/ネガティブ判定)を実施


リアルタイムデータ処理とストリーミング分析

Azure Synapse Analytics は、ストリーミングデータのリアルタイム分析に対応 しています。そのため発生したデータをすぐに処理し、迅速な意思決定をサポートします。


活用例

  • IoT データ分析(製造業・エネルギー) 工場の機械やスマートメーターのデータをリアルタイムで分析し、異常が発生する前に対策を実施
  • クリックストリーム分析(EC サイト・Web サービス) Web サイトのアクセスデータをリアルタイムで分析し、顧客の行動を把握
  • 取引モニタリング(金融業) クレジットカードの取引をリアルタイムで監視し、不正取引を即時に検出


Azure Synapse Analytics の料金体系

Azure Synapse Analytics の料金は、使用する機能(SQL、Spark、データ統合など)と、計算リソースの利用量に基づいて課金されます。主な要素は以下の通りです。


SQL プール(データウェアハウス機能)

Azure Synapse には 専用 SQL プール(Dedicated SQL Pool)と サーバーレス SQL プール(Serverless SQL Pool)の 2 種類があり、それぞれ料金体系が異なります。

SQL プールの種類課金方式概要

専用 SQL プール

DWU(Data Warehouse Unit)単位の時間課金

高性能な DWH(データウェアハウス)環境。従量制 または 予約購入

サーバーレス SQL プール

クエリごとのデータスキャン量(1TB あたりの課金)

必要な時だけクエリを実行し、そのスキャンデータ量に応じて課金される。


Apache Spark プール(ビッグデータ処理)

Apache Spark プール を利用した場合の料金は次のとおりです。

タイプ課金方式料金

メモリ最適化

仮想コア時間ごとに課金

仮想コア時間あたり ¥22.296


データ統合(ETL/ELT)

データパイプラインの構築にかかる費用は次のとおりです。

項目課金方式概要

データパイプライン(オーケストレーション)

1,000 実行ごとに課金

データの収集・変換・統合を自動化するワークフロー。

データフロー(ノーコード ETL)

仮想コア時間ごとに課金

視覚的にデータ変換を実行できる機能。


Synapse コミット ユニット(SCU)による事前購入プラン

SCU(Synapse Commit Unit)を購入すると、最大 28%のコスト削減が可能 です。SCU は Azure Synapse のすべての製品(ストレージ除く)で使用可能 で、事前購入した SCU から料金が差し引かれます。

長期利用を前提とする場合、従量課金よりコストを削減することができます。


※本記事に記載されている情報は、2025 年 4 月時点の情報です。変動する可能性があるため、最新の情報については、公式ページで確認してください。


まとめ

本記事では、Microsoft Azure が提供する統合データ分析プラットフォーム「Azure Synapse Analytics」の概要から活用方法までを解説しました。

Azure Synapse Analytics は、従来のデータウェアハウス(DWH)とビッグデータ分析の課題を解決し、SQL データベースとデータレイクを統合的に管理できる次世代のデータ分析プラットフォーム です。Synapse SQL、Synapse Spark、Data Explorer、Synapse Studio といったコンポーネントが連携することで、データの統合・分析・可視化を効率的に行える環境を提供します。


Azure Synapse Analytics を活用すれば、業務の効率化、リアルタイムデータの活用、AI を使った予測分析 などが可能になり、ビジネスの成長を加速することができるでしょう。ぜひ Azure Synapse Analytics を導入して、データを一元管理し、高度な分析環境を実現してみてください。


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